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白タク脱法有償運行

今流行りのライドシュア全般を取り上げています。

毎日新聞掲載記事 著作権にご注意を

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毎日新聞掲載記事 著作権にご注意を

ライドシェアサービス「ノッテコ」を利用し合流したドライバーの田辺英樹さん(左)と、同乗者の橋詰恵里さん=埼玉県川口市で2018年12月、渡部直樹撮影

 師走の週末の朝、埼玉県川口市のJR川口駅前で、同市の会社員、橋詰恵里さん(30)は、車を降りて周囲を見回していた男性に気づき、迷わず駆け寄った。「今日はよろしくお願いします」。笑顔で応じた東京都渋谷区の会社員、田辺英樹さん(48)は、先に車内にいた男性(37)の隣に橋詰さんが座ると、ルームミラー越しに呼び掛けた。「では長野へ出発します」

 この日が初対面の3人をつないだのは、乗り物を共有する「ライドシェア」の仲介サイト「ノッテコ」。田辺さんが1人2000円で同乗者を募り、橋詰さんらが申し込んだ。サイトの会員は互いの性別、年齢以外、名前も知らない。

 「一番は節約のため。それでさらに旅が面白ければ」。橋詰さんは話す。短大時代からの1人暮らし。今の会社に正採用される昨夏まで、派遣社員として働いた電子機器メーカーでの記憶がまだ生々しい。いくら残業しても「たいして働いていないくせに」と言われ、ミスをすると「高い人件費払ってるんだぞ」と怒鳴られた。お昼はいつも正社員同士、派遣社員同士。ミスをした派遣社員が突然会社に来なくなったこともある。「使い捨てって本当にあるんだと思った」

 「冷蔵庫譲ります」とソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)に投稿したのはそんな頃。菓子折りを持って引き取りに来たのは若く初々しい夫婦だった。「ネットの向こう側の人も、生身の、普通の人たちなんだな」。ノッテコの会員になってから、利用は今回で2回目となる。

 長野駅で別れた3人は翌日も乗り合わせて帰京した。「『眠っててください』と伝えたのにみんなしゃべりっぱなしだった」と田辺さん。「赤の他人同士が1台の車で旅をするなんて不思議。でも、だからこそ優しくありたいとほっこりした気持ちにもなれる」

 「マイホーム」「マイカー」--。それまで個人や家族で所有したモノを他人と「シェア」(共有)する暮らし方が広がったのが平成だ。経済不安を背景に始まり、つながりを求める人々によって拡大した。【合田月美】

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